刑事事件

身近な人が逮捕された場合

身近な人が逮捕された場合

例えば、家族や友人など、身近な人が逮捕されてしまうと、とても心配に思う方がほとんどだと思います。初めての経験で、これからどうなってしまうのか、自分はどうすればいいのか、何もわからず思い悩んでしまう方も多いでしょう。ここでは、そのような疑問や不安を少しでも解消できるよう、ご説明したいと思います。

逮捕後の状況

身柄の拘束

刑事事件の流れ」のページでも解説しましたが、逮捕されると、その後、「検察官送致」、「勾留」と、どんどん身体拘束が続いてしまいます。
「検察官送致されない事件もあります」、「勾留請求されない事件もあります」とも書かれていますが、実際には、逮捕されてしまうと、かなり高い確率で勾留決定まで出されてしまいます。
そのため、多くの場合には、10日間の勾留(逮捕日から起算すると最大で13日間の身体拘束)を余儀なくされます。

接見禁止になることも

これに加えて、共犯事件や、否認事件(被疑者が犯行を認めていない事件)では、「接見禁止決定」が付されることもあります。「接見禁止決定」が付されると、弁護士以外の誰とも話せず、手紙のやり取りすらできなくなってしまいます。
また、接見禁止決定が付されていないとしても、ほとんどの警察署では、面会時間を平日の昼間(午前9時頃~午後5時頃)に限定しているため、平日にお仕事をされている方が面会するのは難しいです。

こんな状況でも弁護士なら対処可能

このように、いったん逮捕されてしまうと、逮捕された方本人と全く連絡がとれないまま、身体拘束期間がどんどん延びてしまうこともよくあります。
そのため、身近な人が逮捕された場合は、速やかに弁護士に相談されることをおすすめします。弁護士であれば、接見禁止が付されているとしても面会することができますし、平日の昼間だけでなく、土日や夜間であっても面会可能です。 また、弁護士が面会へ行けば、その弁護士を通じて、どういった被疑事実(容疑)で逮捕されているのか、その被疑事実は間違いないのかということや、本人の健康状態も確認することができます。
このような面会は、弁護士に正式依頼をする前でも可能ですので、お気軽にご相談ください。

弁護士に正式依頼をした後

弁護士に対して正式に依頼をすると、その弁護士が「弁護人」としての活動を始めることになります。弁護人となった弁護士は、逮捕された方を一日も早く釈放するために動きます。

示談交渉について

例えば、被害者がいる事件の場合には、逮捕された方が被疑事実を認めているのであれば、その被害者と示談を成立させるため、全力を尽くします。というのも、その逮捕された方の前科・前歴にも左右されますが、示談が成立することで釈放されることも多く、示談の成立は逮捕された方を釈放するための有効手段の1つなのです。

準抗告について

また、弁護人は、裁判官の下した勾留決定や接見禁止決定に対して不服を申し立てることもできます。これを「準抗告」といいます。
勾留決定に対する準抗告が認められれば、勾留の根拠がなくなってしまうわけですから、直ちに釈放されます。
接見禁止決定に対する準抗告の場合も、これが認められれば、面会したり手紙のやり取りをしたりすることができるようになります。

ただし、準抗告の現実は…

ただ、準抗告が認められることはあまりないのが現状です。
なぜなら、準抗告の判断は裁判官3人でなされるのですが(最初の勾留決定や接見禁止決定は裁判官1人)、もともとの勾留決定や接見禁止決定も裁判官が下していますから、自分たちが行った判断を後から覆すことになってしまう準抗告を認めることは、なかなか難しいのです。また、何よりも、この段階では弁護人は警察・検察の持っている証拠を見ることができないため、どんな証拠を根拠に勾留決定がなされているか把握できず、説得力のある主張を行なうには困難を伴うことも、理由の一つです。

何度も何度も面会に

また、特に否認事件の場合は、面会に行くこと自体も弁護人の重要な仕事です。
否認事件の場合、厳しい取調べの末、被疑者に不利な供述調書が作成されてしまうことが、未だに多くあるのが現実です。そのため、被疑者が取調べに屈しないよう、なるべく高い頻度で面会に行くことで、味方がいることを自覚して心を強く持ってもらうことが重要なのです。

刑事事件は、逮捕された時点で既に大きく動き出しています。逮捕直後で弁護士からのアドバイスを受ける前に作成された供述調書が、後日重くのしかかってきてしまうこともあります。自白事件であれ、否認事件であれ、弁護士による迅速な弁護人活動が肝要であることは間違いありません。身近な人が逮捕された場合は、いち早く弁護士に相談されることをおすすめします。