刑事事件

起訴された場合

起訴された場合

刑事事件の流れ」のページにも書かれていますが、検察官が最終的に下す処分には3種類あり、そのうち、「略式起訴」及び「公判請求」がいわゆる「起訴」に該当します。
「略式起訴」については、「刑事事件の流れ」のページで解説しているとおり、罰金の納付を命じる「略式命令」が裁判所から出されますが、その日のうちに釈放されます(なお、「罰金を支払わないと釈放されない」というわけではなく、手持ちの現金がなければ、罰金の納付は後日で構いません)。
しかし、「公判請求」の場合は、そうは行きません。ここでは、主に「公判請求」についてご説明いたします。

公判請求における勾留期間

最初にご説明しなければならない点は(そして最も重要な点でもありますが)、公判請求されると、勾留が継続するということです。 この点がなかなか難しいのですが、「刑事事件の流れ」のページには、勾留期間は10日間で、延長されても最長で20日間と書かれています。しかし、これは、起訴前(公判請求される前)の勾留期間のことをいっています。 つまり、起訴後(公判請求の後)は、起訴前の勾留から引き続き起訴後勾留が開始されてしまいます。この起訴後勾留の制度に憤りを覚える方も多いのですが、公判請求されてしまうと、自動的に勾留期間が延びてしまうのです。

勾留期間はいつまで?

では、この勾留はいつまで続いてしまうのでしょうか。 この勾留を解く方法の1つは保釈です。詳しくは、「保釈の申請について」のページで解説しますが、保釈許可決定が出された上で、保釈金を納付すれば、その日のうちに釈放されます。
保釈許可決定が出ない場合や、保釈許可決定が出ていても保釈金が納付できない場合は、釈放されません。この場合、最終的に執行猶予付きの判決や無罪判決が言い渡されれば、判決言渡後直ちに釈放されます。
しかし、懲役刑の実刑判決(執行猶予が付されていない判決)が言い渡されてしまうと、判決が言い渡された後も、釈放されず、警察署又は拘置所に連れて行かれてしまいます。その実刑判決に対しては控訴することもできますが、控訴が認められなかったり、そもそも控訴しなかったりして、実刑判決が確定すると、刑務所へ収容されてしまいます。 そのため、逮捕から一度も釈放されずに刑務所へ収容されてしまうこともあり得るということです。

公判請求における裁判手続き

公判請求後の正式裁判の手続きについても、併せてご説明します。 正式裁判の手続きは、多くの方がイメージするような、法廷での手続きです。まず、検察官が起訴状を読み上げた上で、裁判官が被告人に認否(事実を認めるのか否認するのか)を確認します。

犯行を認めているケース

自白事件(被告人が犯行を認めている事件)の場合、弁護活動の目的は、情状酌量を求めて、なるべく刑を軽くすることです。
そのために、被害者との示談を成立させた上でその示談書を証拠として提出したり、情状証人として被告人の親族に出頭および証言をお願いしたりします。被告人質問では、反省の弁を述べてもらった上で(もちろん真摯に反省していただきます)、改悛の情や更生可能性をアピールします。
また、手続き的な点について、自白事件の場合は、第1回目の公判期日で審理を終結し、第2回目の公判期日で判決が言い渡されることがほとんどです。具体的には、第1回期日は公判請求から約1か月後に設けられ、その約2週間後に第2回目の期日が設定されることが通常です。

犯行を認めていないケース

否認事件(被告人が犯行を認めていない事件)の場合は、無罪判決を勝ち取ることが弁護活動の最たる目的です。
自白事件とは違い、検察官が犯罪事実を立証するために様々な証拠を提出し、証人尋問も行います。弁護人は、証拠や証言の矛盾をついたり、被告人に有利な証拠を集めたりと、その弁護活動は非常に多岐にわたり、複雑化します。
また、公判期日も2回で終わることはなく、年単位で続くこともしばしばです。

弁護士との入念な打ち合わせを

公判請求された事件では、少なくとも国選弁護人(弁護士費用を国が支出する弁護人)が選任されているので、弁護人がいないということはありません。公判期日では、証人の各証言や被告人本人の供述が全て証拠となり、最終的な判決を言い渡す際の材料となります。ですから、公判請求された場合は、証人の方も、被告人の方も、弁護人と十分に打ち合わせをした上で、公判期日に臨まれるとよいでしょう。