初めての相続・遺言

相続の手続き

相続の手続き

大切な方が残念ながらお亡くなりになってしまった場合、相続が発生します。相続の手続きは、悲しみの中で行わなければならないので精神的に大変なだけでなく、法律・税務・行政の様々な分野にも及び、非常に煩雑です。また、各手続きについて、行わなければならない期限が定められていることも多く、漏れが生じやすい点が厄介です。

相続手続きの流れ

相続が開始した場合の手続きは非常に煩雑ですが、その中でもとりわけ法的に重要な手続きを中心にご紹介します。

相続開始

お亡くなりになられた時点から、相続が開始します。死亡後7日以内に、死亡届を各市区町村役場に提出する必要があります。

遺言書の確認

まずは、遺言書があるかどうかを確認します。遺言書の有無によって、今後の相続手続きが大きく変わってきます。遺言書がある場合には、遺言書にしたがって遺産を分割することになりますが、遺言書がない場合には相続人全員での遺産分割協議が必要になります。
自筆証書遺言があるかもしれない場合には、故人の机の引き出しやタンスや貸金庫の中にあることが多いです(ただし、見つかっても検認という手続きが必要ですので、勝手に開封しないでください)。また、公正証書遺言については、公証役場に申請をすることにより遺言書の検索が可能です。

相続人の調査

遺言書がない場合には、相続人全員での遺産分割協議が必要となります。この遺産分割協議については相続人全員の参加が必要で、一人でも欠けていると、せっかくの協議が無効となってしまいます。そこで、この段階で相続人についてしっかり調査します。

遺産の調査

どのような財産があるかがわからなければ、遺産分割協議もしようがありませんし、そもそも相続をするか相続放棄をするかについても決められません。そこで、遺産として何があるのかについて、プラス財産・マイナス財産の両方をしっかりと調査します。

遺産分割協議の開始

上記で調査した相続人・遺産の情報に基づき、相続人全員で遺産分割協議を開始します。
遺産分割協議について、「いつまでに行わなければならない」という期限はありませんが、長引くこともありますので、分割協議の基礎となる情報がそろい次第、できる限り早めに行った方がよいでしょう。そこで、手続きの中ではこの辺りから始められるとよいかと思います。

相続するか・相続放棄するかの意思決定

遺産を調査した中で、マイナスの財産が多い場合など、相続放棄をした方がよい場合もあります。相続放棄や限定承認をする場合、相続があったと知った時から3か月以内(熟慮期間)に行わなければなりません。万が一この期間を過ぎてしまうと、単純承認したものとみなされてしまい、それ以降、原則として相続放棄はできませんのでご注意ください。

所得税の準確定申告

場合によっては、所得税の準確定申告をしなければならない場合があります。所得税の準確定申告とは、亡くなられた方が所得税の申告義務を負っていた場合に、相続人が代わりに確定申告をして納税することをいいます。こちらの期限は、相続があったと知った日の翌日から4か月以内となっていますので、ご注意ください。

遺産分割協議書などの作成

この辺りまでに遺産分割協議を終了し、遺産分割協議書を作成できるとよいでしょう。遺産分割協議では折り合いがつかず、遺産分割調停・遺産分割審判で決まった場合は、裁判所で調停調書・審判書が作成されます。

相続税の申告・納税、不動産の相続手続きなど

遺産分割によって決定した相続財産に基づいて、各相続人は相続税を申告・納税することになります。申告・納税の期限は、相続があったと知った日の翌日から10か月以内となっていますので、注意してください。
また、決定した相続財産の中に不動産が含まれている場合には、その不動産登記の名義を自己名義に変更しなければなりません。こちらについて、期限は決まっていませんが、無用なトラブルを避けるためにも、遺産分割後にすみやかに行うようにしてください。

このように、法的に重要な手続きのみを見ても、やらなければならないことも多く、かなりの時間と労力がかかります。専門家である弁護士にご相談いただければ、法的な手続きのみでなく全面的なバックアップが可能です。