不動産・建築トラブル

不動産の任意売却

任意売却って?

最近よく「任意売却」という言葉を耳にされる方も多いかと思います。
この「任意売却」とは、不動産を競売によるのではなく通常の売買による方法で売却することをいいます。

例えばこんな時に・・・

Aさんが、自宅の土地と建物を10年前に2000万円で購入し、その際この自宅の土地建物を担保に2000万円のローンを組んだとします。Aさんは、その後ローンを返済してきましたが、最近病気にかかり休職しているため、このローンが支払えなくなってしまいました。ローン会社からは、支払いの督促が何度もあり、「このまま不払いの状態が続けば、自宅を競売にかける」言われています。

上記のような場合、Aさんとしては、この自宅を売却して残っているローンを返済してしまえば問題はないのですが、例えばこの自宅の時価が1000万円ほどで、残存しているローンの額が1500万円だとしますと(いわゆる「オーバーローン」の場合)、自宅を売却してもローンを完済することができませんので、ローン会社は担保をはずしてくれず、結局売却できないことになります。
そして、不払いの状態が続きますと、結局競売にかけられてしまうことになります。

そこで、ローン会社と話し合い、この自宅を1000万円で売却し、この売却代金から仲介手数料などの売却税を控除した額だけをローン会社に支払うことによって担保を外してもらうという方法で売却するというのが「任意売却」です。

なぜ任意売却をするのか?

ただ、今回の場合だと任意売却をした後でも、500万円のローンは残ってしまいます。結局のところ、この残存債務を処理しなければならず、結局自己破産等の手続きを取らざるを得なくなってしまいます。
そうすると、最終的には結局自宅がなくなってしまい自己破産しなければいけなくなるのであれば、なぜそもそも「任意売却」をするのか、競売でも変わらないのではないのか、という疑問がわいてくるはずです。

そこで、まず、そもそも「任意売却」をすることによって、だれがどのようなメリットを得るのかを考えてみましょう。

任意売却によるローン会社のメリット

市場の取引価格に近い価格での売却が可能

一般に競売による売却の場合、売却価格は、市場の不動産取引価格よりも低額(市場価格の60%〜80%)になってしまいます。この点、「任意売却」は通常の売買ですので、市場の取引価格に近い価格での売却が可能となります。そして、この売却代金は、担保を付けているローン会社がその返済に充てることになりますので、結局ローン会社がより多額の回収を図ることができるようになり、ローン会社にとっては極めてメリットのある売却ということになります。

任意売却による債務者のメリット

転居費用や破産費用の交渉が可能

債務者Aさんとしましては、「任意売却」という形でローン会社にいわば協力するわけですので、「任意売却」に応じる条件として、たとえば売却代金のなかから転居費用を認めてほしいとか、破産費用を認めてほしいといった交渉ができるわけです(競売の場合にはこのような費用は一切認めてもらえません)。

そして、ローン会社がこれらの条件を受け容れてくれれば、Aさんは、この任意売却によって引っ越し費用や破産費用を獲得することができ、Aさんにとってもメリットが生じます。

このように、任意売却は、債権者であるローン会社にとっても、また債務者である所有者にとっても、双方にメリットのある売却方法だということができます。

任意売却の進め方

それでは、「任意売却」は、具体的にはどのようにすればよいのでしょうか。
任意売却を成功させるためには、

  • ① 不動産を適正価格で売る手続き
  • ② ローン会社との転居費用などを獲得するための交渉手続き

上記2つの手続きが必要となります。

①の手続きは信頼できる不動産仲介業者に依頼し、②の交渉手続は弁護士に依頼されることをお勧めします。
仲介業者と弁護士が協力して、「任意売却」を成功させてくれるはずです。もし、弁護士をお探しの際は白濱法律事務所にご相談ください。