不動産・建築トラブル

欠陥住宅

建築建物の瑕疵

下記のような欠陥があった場合、工事業者に対してどのような請求ができるのでしょうか。

  • 柱や床が傾いている
  • 雨漏りがする
  • 板張りにするところがクロス貼りになっている
  • 床が傾いている

上記のような欠陥は、法律上「瑕疵」と呼ばれ、この瑕疵については工事業者(請負人)に対して「瑕疵担保責任」を追及することができます。
この瑕疵担保責任の追及の方法には、瑕疵の修補請求権と損害賠償請求権の2つがあります。

1. 修補請求権

文字どおり、その瑕疵を修補してくれるように請求する権利です。そして、修補が完了するまで報酬の支払いを拒絶することができます。
ただし、目的物の瑕疵が重要でなく、かつその修補に過分の費用を必要とするときには、請負人は瑕疵修補義務を免れ、施主(注文者)は損害賠償を請求できるだけになります。
したがって、注文者は、軽微な瑕疵を理由に、全部の報酬の支払いを拒絶することはできません(信義則に反し、権利の濫用となります)。

2. 損害賠償請求権

瑕疵の修補の代わりに、損害賠償の請求をすることもできます。
たとえば、施工してもらった業者とは別の業者に修補してもらい、その費用を損害として賠償請求することができます。
また、修補と併せて損害賠償の請求をすることもできます。
たとえば、修補を請求するとともに、修補期間中アパートを借りての生活を余儀なくされた場合の賃料相当額を損害として、賠償請求することができます。

瑕疵担保責任は誰に追及すればよいのか?

これは、施工業者、設計士などが上げられます。
たとえば、設計そのものは問題なくても、施工の仕方が悪くて瑕疵が生じたという場合には、設計士ではなく施工業者の責任を追及することになるでしょうし(但し、設計士が施工監理までしていた場合には、設計士に監理責任が生じます)、そもそも設計そのものにミスがあったという場合(たとえば、構造計算を間違えて細い柱で設計してしまったという場合)には、設計士に責任が生じます。

なお、瑕疵がある場合、「まだ完成していないから代金を払わない」と主張する方もみえますが、「瑕疵がある」=「未完成」とはなりませんので、注意してください。
工事が予定された工程の最後まで施工されている場合には、工事は一応「完成」していると認められますので、施主には工事代金の支払い義務が生じます。ただ、既にご説明したように、瑕疵の修補を請求すれば、修補が完了するまで代金の支払いを拒むことができるということですので、修補を請求しないままで「未完成」だから支払いをしないという主張は認められませんので、注意してください。

瑕疵担保責任を追及できる期間

瑕疵担保責任を追及できる期間は以下のように決められています。

木造建物
5年
鉄筋コンクリート建物
10年

上記のように、引き渡しを受けた時から、木造建物であれば5年、鉄筋コンクリート建物であれば10年とされていますので、この期間内に工事業者に修補請求や損害賠償請求をしなければいけません。

ただ、工事請負契約書には、木造建物は1年、鉄筋コンクリート建物は2年というように短縮されていることが多いので、契約書をよく読んで早めに対処してください。

なお、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」という法律が平成12年につくられ、平成12年4月1日以降に契約された「新築」住宅については、瑕疵担保責任の存続期間を、「構造耐力上主要な部分または雨水の浸入を防止する部分」に限り、引き渡しから10年と制定されました(この期間は、特約をもってしても短縮できません)。

したがって、柱、梁、壁など建物の基本構造部分や屋根などの雨水の浸入を防止する部分については、10年間担保責任を追及することが可能となりました。

また、この法律は、請負だけではなく、売買の場合についても適用されますので、すでに完成された新築住宅を購入した場合で、その建物の基本構造部分などに瑕疵があった場合には、分譲業者などの売主に対して、瑕疵の修補請求や損害賠償請求などの担保責任を追及することができることになりました。