不動産・建築トラブル

共有不動産の分割

共有物分割請求について

  • 不動産を数名でお金を出し合って購入した
  • 相続によって数人が不動産を取得した

上記のような場合、その不動産が数人の共有状態となります。この場合、共有者は、その共有状態を解消するためにその不動産の「分割」を請求することができます。これを「共有物分割請求」といいます。

不動産の分割方法

1. 現物分割

2. 代金分割

3. 価格賠償

という3つの方法があります。この3つの分割方法を以下の具体例を交えてご説明いたします。

  • 面積が300㎡の土地をAとBの2人が、2分の1ずつの持分で共有している

1. 現物分割

これは、この土地そのものをAとBで分割するというもので、この土地を150㎡ずつに分筆し、それぞれをAとBの単独所有とするという分割方法です。

2. 代金分割

現物分割ができないとき、または現物分割によってその不動産の価格を著しく減少させるおそれがあるときは、これを競売にかけて売却し、その売却代金をAとBが持分に応じて取得するという分割方法です。

たとえば、先のケースで、土地の面積が100㎡と狭い土地であった場合、これを2分の1ずつに分筆してしまうと50㎡という極めて狭い土地になってしまい、家も建たないような土地になってしまいますので、このような分割をすると土地の価格が著しく下がってしまいます。

このような場合には、この土地を分割しないでそのままの状態で売却し、その売却代金から売却経費を差し引いた残金をA、Bで2分の1ずつ分配するという方法です。

3. 価格賠償

この土地をAの単独所有とし、その代わりにAがBに対してBの持分2分の1相当の対価を支払うという分割方法です。 たとえば、先のケースで共有土地の上にAが所有する建物が建っているような場合には、その建物の敷地となっている共有土地は、Aがすべて取得するのが相当ですので、これをAに取得させ、その代わりにBに対して土地の価格の2分の1相当のお金を支払うという方法です。ただ、このような分割が認められるためには、AがBに対価を支払えるだけの資力を有していることが必要となります。

共有者全員での話し合いが調えば、これら3つの方法のどれによって分割しても構いませんし、これら以外の方法で分割しても構いません。しかし、共有者間で協議が調わないときは、裁判所に共有物の分割の訴えを提起して分割請求をすることになります。

裁判になった場合には、当事者間で和解が成立すればよいのですが、判決となった場合には、原則として現物分割が命じられます。ただ、上記2で述べたような事情がある場合には代金分割が命じられます。また、3の価格賠償は、例外的な場合ですので、この方法による分割を求める者が、先に述べた相当性や資力があることを立証しない限り、この方法による分割方法が命じられることはありません。